パワハラの相談窓口一覧|無料ならどこに相談するかと注意点

パワハラはどこに相談したら良いのでしょう?無料の相談先はあるのでしょうか。

昨今はパワハラが問題になることも多く、中にはパワハラを受けて精神的に多大なダメージを被ってしまうケースもあります。

しかし、パワハラは適切な専門機関や専門家に相談することで解決を図ることができます。

パワハラに悩まされている方は、お一人で抱え込まずに誰かに相談しましょう。

以下では、パワハラの相談窓口14のメリットと無料窓口、また注意点をご説明します。

どこに相談するか、まずは「企業のパワハラ相談窓口」

どこに相談するか悩んでいる人はまずは会社です。企業によっては、社内にパワハラの相談窓口を設けていることがあります。そのため、会社からパワハラ加害者に対して注意指導してもらいたい、何らかの処分を下してほしいという場合には、まずは社内の相談窓口に相談しましょう。

メリット

社内の相談窓口に相談するメリットは、一から詳細に説明しなくてもスムーズに話を理解してもらうことができるという点です。

当然、担当者もその企業の従業員であることが多く、企業の文化や業務内容をわかっているからです。

注意点

会社によってはとりあえず窓口だけ設置して相談は受けてはいるものの、相談をふまえた調査や、パワハラを行なった従業員への懲戒処分の検討などの対応が十分ではないこともあります。

その場合、パワハラは解決しないばかりか、パワハラを行なっている従業員に話が伝わって、ますます「パワハラが悪化する可能性」もあります。

そのため、社内の相談窓口に相談する際は、パワハラへの対応体制が構築されているかどうかをチェックしてから相談されることをおすすめします。

上司・社長

パワハラをしている従業員のさらに上の立場にある「上司や社長」に相談するという方法もあります。

メリット

上司や社長から直接パワハラ加害者に対してパワハラをやめるように注意指導をしてもらう方法があります。

パワハラ加害者がそれを無視してなおパワハラを継続する可能性は低いため、効果が高いという点がメリットです。

注意点

上司や社長がパワハラ加害者に対して注意指導をしてくれればよいですが、場合によってはきちんと対処をしてくれない可能性もあります。

また、相談する相手を間違えるとパワハラ加害者の味方をするケースもあり、その場合はパワハラを上司や社長に相談したという話がパワハラ加害者に伝わって、ますますパワハラが助長してしまうおそれもあります。

そのため、相談する相手はしっかりと見極める必要があります。

特定社会保険労務士(特定社労士)

特定社労士に相談した場合、労働委員会や労働局、社労士会労働紛争解決センターが行う「あっせん」という手続きの申立てを行うことができます。

あっせんとは、会社と労働者との間に起きた紛争について、会社側と労働者側それぞれの意見をあっせん委員が聴取した上で、和解案を提案し、話し合いによって解決することを目指す手続きをいいます。

メリット

特定社労士は労働問題の専門家なので、パワハラ問題についても会社との話し合いにおいて妥当な解決策を見据えて解決を図ってくれます。

注意点

あっせんの手続きは、あくまで「話し合いでの解決」を目指すものであるため、会社に出席を強制することはできず、会社が出席しない可能性があります。

その場合、あっせん手続きは打ち切りとなってしまうため、訴訟など他の解決方法を検討する必要があります。

総合労働相談コーナー(労働局・労働基準監督署)|無料

総合労働相談コーナーは、各都道府県の労働局、労働基準監督署内などの380か所に設置されており、労働問題に関して専門の相談員に相談することができます。

メリット

総合労働相談コーナーは、労働局長から会社に対して中立的な立場からパワハラへの助言・指導をしてくれます。

助言・指導後もパワハラがなくならない場合には、先述した「あっせん制度」に移行することになります。

あっせんは、裁判に比べて手続きが簡易で迅速な解決が期待できます。さらに、相談やあっせんの利用は無料なので、比較的気軽に利用することができます。

注意点

助言・指導はパワハラ加害者に対してではなく会社に対して行われます。

ただ、会社には助言・指導に応じる義務はなく、もしも会社が助言・指導を受けてすぐにパワハラ対策をとってくれなければ、パワハラを早期に解決することは難しくなります。

また、会社にはあっせんに応じる義務もなく、会社が出席しなければ手続きは打ち切られてしまうため、その場合はその他の手段を検討せざるを得ません。

警察

パワハラ行為の内容が暴行や侮辱、脅迫など、犯罪行為にあたる場合には、警察で刑事告訴をすることができます。

メリット

刑事告訴が受理されると捜査がなされ、場合によっては起訴されてパワハラ加害者に刑事処罰が下ることになります。

注意点

刑事告訴を受理してもらうためには、証拠を十分に揃え、証拠と事実関係からどのような犯罪が成立するかを綿密に検討して「告訴状」を作成する必要があります。

しかし、この作業は法的知識がなければ難しいため、弁護士などの専門家に相談した方がいいでしょう。

病院

パワハラによって怪我などの身体的な傷害を受けたり、うつ病、適応障害、睡眠障害などの精神疾患を発症した場合には、病院に行きましょう。

メリット

怪我や精神疾患の治療ができるのはもちろん「診断書」をもらっておくことで、後々訴訟になった場合にはパワハラによって生じた被害についての証拠にもなります。

注意点

ただ単に精神疾患である旨を記載した診断書ではその精神疾患がパワハラに起因するものであることを立証することが難しいため、医師に診断書の記載を求める際には、できる限りパワハラの事情を詳しく説明して、精神疾患の原因がパワハラにあることが分かるよう記載してもらう必要があります。

労働組合

労働組合に相談すると、団体交渉などで会社に対してパワハラの根絶を求めて働きかけることができます。

会社に労働組合がある場合もありますし、個人で加入できる労働組合もありますので、自分にあった労働組合を見つけて加入することができます。

メリット

会社は団体交渉に応じる義務があります。

会社がパワハラ被害について全く話を聞いてくれず、何の対応もとってくれないという場合には労働組合を通じた団体交渉が効果的です。

注意点

労働組合は会社に対して団体交渉などを通じて働きかけることはできますが、何らかの強制力があるわけではないため、会社が団体交渉にもかかわらず何ら対応策をとらなければ他の方法を検討する必要があります。

法テラス|無料相談

法テラスでは、経済的に余裕のない方のための無料法律相談や、弁護士・司法書士費用の立替えを行ってくれます。

また、電話や面談、メールで問合せ内容に応じて必要な法制度や適切な相談窓口の情報を提供してくれます。

メリット

条件を満たせば無料法律相談や弁護士・司法書士費用の立替えをしてもらえるため、経済的に余裕がなくても弁護士や司法書士などの専門家に相談することができるということがメリットです。

注意点

法テラスのサービスを利用するためには、収入が一定額以下であるなどの条件を満たす必要があり、利用できるかどうかの審査には時間がかかります。また、担当してもらう弁護士を選ぶことはできません。

みんなの人権110番(全国共通人権相談ダイヤル)

みんなの人権110番では、様々な人権問題について、法務局職員や人権擁護委員が電話で相談を受け付けてくれます。また、法務局や地方法務局では、窓口で面接による相談も受け付けてくれますし、インターネットからの相談も可能です。相談を受けた法務局職員や人権擁護委員が調査を行い、人権侵害があったと認められた場合には、関係機関への紹介や法律上の助言、当事者間の関係調整、人権侵害を行った者に改善要求、必要な措置をとることを要請するなどの救済措置をとってもらうことができます。

メリット

手続きに費用はかからず、書面の作成など複雑な手続きも不要で、短期間での解決を図ることができます。

注意点

法務局職員や人権擁護委員が行う調査は、あくまでも関係者の協力による任意のもので、強制力はないため、パワハラ加害者や会社が調査に協力しなければ救済措置を出してもらうことも難しくなります。

労働委員会

労働委員会では、労働者個人と使用者との間で生じた紛争について、あっせん手続きによって解決を図ることができます。

メリット

労働委員会は、労働者委員、使用者委員、公益委員の三者で構成されているため、労働者と使用者双方から事情を聴取して、中立・公正な立場から問題の解決策を提示してくれます。

また、あっせん期日には回数制限がないため、当事者双方の納得がいくまで話し合いをすることが可能です。

注意点

あっせん手続きには強制力がないため、会社があっせんに応じなければあっせんは打ち切りになってしまいます。その場合は別の手段を検討する必要があります。

なお、東京都、兵庫県、福岡県の労働委員会では労働者個人と使用者との間で生じた個別労働紛争解決についてのあっせんは行なっていないので注意が必要です。

NPO法人労働相談センター|無料

NPO法人労働相談センターは、労働者から労働問題についての相談を受け付けている機関で、無料で電話・メール・面談の方法により相談することができます。

メリット

NPO法人労働相談センターは、労働者側からのみ相談を受け付けているため、労働者側の立場に寄り添ったアドバイスをしてもらえる可能性があります。

注意点

NPO法人労働相談センターでは継続的な相談を受け付けているわけではないため、継続的な相談を希望する場合には、NPO法人労働相談センターと協力関係にある労働組合「ジャパンユニオン」の組合員になる必要があります。

司法書士

司法書士もパワハラの相談を受け付けているため、司法書士に相談することもできます。

メリット

司法書士が入ることで、個人で直接会社とやり取りをするよりも会社が応じてくれやすくなります。

内容証明郵便を送ったり、訴訟で会社に対して損害賠償請求をしたりすることができます。

注意点

司法書士は簡易裁判所での請求のみが認められているため、請求金額が「140万円を超える訴訟や労働審判の申立て」はできません。

そのため、パワハラ加害者に対して請求する金額や内容に応じて司法書士と弁護士のどちらに相談するかを検討しましょう。

行政書士

行政書士は、内容証明などによってパワハラ加害者や会社にパワハラ行為の中止を求める書面の作成が可能です。

メリット

一般的に内容証明の作成のみであれば費用が安い傾向にあるため、費用をおさえつつも会社やパワハラ加害者に対して一定の抑止効果をもたらすことができる可能性があります。

注意点

行政書士は内容証明によって相手方に書面で伝えることしかできないため、会社やパワハラ加害者が要求に応じてくれずに交渉が必要になる場合には、弁護士などの専門家に別途依頼する必要が出てきます。

弁護士

パワハラを会社に相談しても適切な対応をとってもらえなかったり、パワハラによって会社を辞めざるをえなくなったりした場合には「弁護士に相談」するという方法もあります。

メリット

弁護士が入ることで、個人で直接会社とやり取りをするよりも、会社が応じてくれやすくなります。

代理人として内容証明郵便などによって会社に対してパワハラへの対処を求めたり、労働審判や訴訟で慰謝料を求める損害賠償請求をしたりすることができます。

注意点

弁護士に依頼する場合は、「弁護士費用」がかかります。

また、損害賠償請求が認められるためには、証拠をそろえるなど一定のハードルを超える必要があり、解決までに時間がかかることが多いというところに注意する必要があります。

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監修
弁護士相談Cafe編集部
本記事は労働問題弁護士カフェを運営するエファタ株式会社の編集部が執筆・監修を行いました。
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