セクハラの上手な切り返し方法・ポイント・注意点

セクハラの上手な切り返し方が知りたい!

職場で上司や同僚から軽いセクハラ発言などを受け、不快に感じた経験がある方は少なくないそうです。セクハラ発言は問題ですが、公にするほどのことでもないと考え、自分の中でモヤモヤした気持ちのまま放置してしまう方は多いでしょう。

そこで今回は、軽いセクハラ発言に対する上手な切り返し方をご説明します。セクハラ言動をする人の心理から、セクハラ発言への対処法、セクハラを指摘する際の注意点までわかりやすく解説いたします。

セクハラ言動をする人の心理

セクハラを問題とする社会の声が大きくなっているにも関わらず、未だにセクハラを続けてしまう人たちが存在します。どうしてセクハラをしてしまうのか、なぜきちんと対処すべきなのかをご説明します。

よくある職場でのセクハラ発言の内容例

これまでに職場で以下のような内容の発言を見聞きしたことがある方は多いのではないでしょうか?

  • 「なぜ orまだ結婚しないの?」
  • 「子どもは作らないの?」
  • 「生理中なの?」
  • 「30、40にもなって・・・」
  • 「今日はスカート履いているね。デート?」
  • 「彼氏はいるの?昨日何してたの?」

あくまで一例ですが、職場で上司や同僚にこのような発言を受け、不快な気持ちになった場合はセクハラだと考えてください。

「いつものことだから」と流してしまいがちですが、セクハラをする人は自分より相手を見下して上記のような発言をしていることがあります。

より詳しい具体例は下記ページが詳しいので併せてご参照ください。

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セクハラをする人の心理

セクハラ発言の根底には、以下のような心理が隠れています。

  • 男性としてのプライド
  • 自分が上であることを示したい
  • 自分に自信がない
  • 男尊女卑的思考

異性にいつまでも若く見られたい、という気持ちから上記のようなセクハラ発言をしてしまう人がいます。男性としてのプライドを気づかぬうちに誇示しているケースです。

またそれに加えて、自分の部下を下に見て相手に力を示すことで自分の地位を示したいという人もいます。明確に気付いてやっている人もいれば、気づかずにセクハラのような言動をとることで表現してしまっている人もいるでしょう。

異性と知り合う機会が少なかったり、自分に自信がない場合には手近なところで性欲を発散しようとする人がいます。職場なので「相手にしてくれる」から、ついつい余計なことを言ってしまう人もいるでしょう。

また「女性は男性より下である」という酷い男尊女卑的思考を持っている人もいます。50代以上の男性に多いですが、女性であっても世代の影響でこのような思考に陥ってしまっている方はいます。

セクハラにはきちんと切り返すべき

セクハラを受けても、「少し不快な言葉を投げかけられただけ」とそのまま流してしまう方は少なくありません。しかし、後で後悔することはないでしょうか? 例えば、以下のような考えに悩む方がいらっしゃいます。

  • 「なぜあの時、上手に言い返せなかったんだろう」
  • 「あんなこと言うのは自分ができない部下だからかな」
  • 「仕事ができたら、女性として見られずに済むのに」

これらは一例に過ぎませんが、何も言えなかった自分を責めてしまったり、辛い思いを引きずってしまったりする方は多いのです。このような気持ちになったら、まずは自分を責めるのをやめましょう。冷静に考えれば、どう考えても相手が悪いということがわかるはずです。

適切に切り返せなかったのは、それが「良くない」と教えられてきたからです。上司や目上の人に対し、女性が物を言うのは難しい文化、社会の中で生きてきたからです。しかし、このような気持ちに気付いたのであれば、これからは不快な気持ちを少しでも減らすことができるように、練習することも重要です。

その人たちには我慢するのではなく、上手に反抗していくことが必要だといえます。

このように、セクハラ発言を受けたら、次何か言われたときのために上手な切り返し方を練習しておくことはご自身のために重要です。

特に、下記のページに記載された「セクハラされやすい人」は、セクハラに泣き寝入りしがちなので、切り返し方法は必ず覚えておきましょう。

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セクハラ発言への2種類の対処法

では、セクハラ発言を受けた場合に、どのように対処すれば良いのでしょうか? 上手な切り返し方2つをお伝えします。

①発言を後悔させるように諭す

セクハラ発言をする人は、その発言が問題であるということに気付いていません。気づきながらやっている人もいますが、これは非常に稀です。そうであるならば、「セクハラなんだ」「言ってはいけないことなんだ」と気づかせることは重要です。

セクハラ発言を受けたら、以下のように切り返しましょう。

  • 「セクハラになりますよ」と真顔で言う
  • 「訴えますよ」と真顔で言った後に笑う
  • 「それ問題発言になるので、注意した方が良いですよ」と心配した様子を見せる
  • 何も言わずに相手を見つめ、ため息をつく

不快な内容の質問を受けたら、「セクハラになりますよ!」とダイレクトに言ってあげましょう。

切り返しのセリフを言うときは、真顔で言うのがポイントです。その後、変な空気になるのが怖いなら、言った後に笑ったり、笑顔を見せたりすることで、場の空気が和みます。

また相手が言った発言を後悔することが重要です。心配した様子で「やめた方が良い」と言われたら、相手は余計なことを言わなければよかったと後悔します。

また「生理なの?」など、直球に不快な質問をされたら、何も言わずに真顔で見つめ、ため息をつくのも効果的です。

無視より「目で不快」だと語ることが重要です。

②疑問形で返す・褒めて落とす

上司や年上の男性に「諭す」ような台詞は言いにくいと言う方も多いでしょう。

その場合は、以下のような方法もあります。

  • 同じ質問で返す
  • 聞こえないふりをして何度も聞き返す
  • 褒めてから落とす

不快な発言にはオウム返しのように疑問形で返すのが有効です。

例えば、「なんで結婚しないの?」には、「なぜ結婚したんですか?」「娘さんはなぜ結婚しないんですか?」と返します。

「子どもは作らないの?」には「なぜ子どもを作ったんですか?」と返す方法です。自分の話ではなく、相手の話に持っていくことで上手に交わすことができます。

また「彼氏はいるの?」と言う発言には、「え?なんですか?」と何度も聞こえないふりをして返しましょう。そうすると相手は聞く気が失せます。

「胸は何カップ?」など、直球のセクハラも何度も言っていると馬鹿らしくなり、恥ずかしくなってしまう方がいるため、これは効果的です。

最後に、切り返しに慣れてきたら、褒めて落とす手法も覚えましょう。例えば、「彼氏いないでしょ?俺わかっちゃうんだよね〜もうちょっと女性らしくした方が良いよ」など、上から見下すような発言に対しては、「わかるなんてすごいですね。でもそれって何かの役に立ちますか?」と褒めて落とします。

相手がぐむっとなれば2度と同様の発言はしてこないはずです。

いきなり切り返し方法を上手に実践することは難しいので、何気ない会話から相手の話に疑問形で返して見たりして練習しておくと、いざという時にキリッとした対応ができるのでおすすめです。

セクハラを指摘する際の注意点

セクハラを指摘する場合、相手が怒ったりしないか不安になりますよね。そこでセクハラを切り返す場合の注意点をご説明します。

①相手を追い詰めすぎないこと

セクハラのような酷い発言を聞いたときは、瞬時にイラッとしてしまうこともあるでしょう。自分の心の中でイラつくのは問題ありませんが、言葉で相手を罵るなどはしないようにしましょう。

「あなた頭おかしいんじゃないですか?」と言いたくなる気持ちは抑えて、あくまで丁寧に相手に思いやりを持って、切り返すことが重要です。

反論する際に、どうしても相手を追い詰めてしまう方がいます。しかし、相手に反論して追い詰めすぎると、相手も怒り出すだけではなく、会社を巻き込んだ大ごとに発展してしまう可能性があります。

「セクハラへの上手な切り返し方を知りたい」という方は、大事になることを望んでいないではないでしょうか? 上手にその場を切り抜けながら、自分の不快な気持ちも取り除いてあげることを必要としているはずです。

もし対処法でお伝えした切り返し方で思った以上に、相手が追い詰められ怒ってきたら、キレるのではなく「ちょっと今日キツくないですか?大丈夫ですか?」と言って、相手を冷静にさせ、その場の空気をそれ以上かき乱さないようにしましょう。

相手に怒りをぶつけるのが目的ではなく、セクハラをやめさせるのが目的です。追い詰め過ぎないように注意しましょう。

②体を触るなどの酷いセクハラは人事に相談すべき

上記でお伝えした内容は、セクハラ的発言に対しての切り返し方です。

しかし、実際には直接体に触るなどのもっと不快な行動にお悩みの方は多いと思います。例えば、以下のようなセクハラです。

  • ボディタッチが多い
  • 2人で会うことを執拗にさそう
  • 仕事終わりについてくる

これらはもはや軽いセクハラとはいえませんので、ご自身だけで対処しようとしないでください。

上記の行動は、業務とは関係のない不適切な行動ですので、同僚に相談して仲間を作った後に、人事や法務部に相談するようにしてください。接触を伴うセクハラは、その後行動が悪化する可能性が高いため、早めに周囲に相談することが重要です。

またセクハラには、セクハラの言動を拒否したことで解雇、降格、減給などの不利益を受ける「対価型セクハラ」と性的な言動により職場環境が害される「環境型のセクハラ」があります。

どちらも問題ですが、特に「対価型セクハラ」を受けた場合には減給や解雇によって生活を脅かされてしまうので、酷いセクハラを拒否した段階で人事に相談するなどの対処が必要です。解雇されてしまった場合には、弁護士に相談して損害賠償請求などの法的措置を検討することをおすすめします。

このように、セクハラといっても、ご自身で対処できることもあればそれが難しいケースもあります。

自分で対処が難しいと感じたら、すぐに周囲に助けを求めてください。セクハラをされたことは恥ずかしいことではありません。セクハラをした人が恥ずべき行動をとったのであり、責められるべきです。

セクハラでお悩みの方は、弁護士に相談を

上司や同僚の軽いセクハラ発言に悩む方は意外と多いといわれています。不快な言動にもう我慢できないと思ったら、怒る前に先にお伝えした上手な切り返し方を実践して見てください。セクハラ発言をコミュニケーションの一環と考える人を一蹴してあげましょう。

酷いセクハラを受け悩んでいる方は、同僚や信用できる友人に相談しましょう。1人で抱え込むと会社に行けなくなってしまうなど、状況が悪化します。人事や法務部、必要な場合は労働問題を扱う弁護士に相談することで解決を図っていくことが重要です。自分を責める前に相手の問題行動に気づくこと、そして周囲に相談することから始めましょう。

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監修
弁護士相談Cafe編集部
本記事は労働問題弁護士カフェを運営するエファタ株式会社の編集部が執筆・監修を行いました。
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