仕事でキャパオーバー|丸投げ・押し付け・不公平の原因と対処法を解説!

目次
仕事でキャパオーバーを感じたら、どう対処する?
「仕事が終わらない!」とストレスを感じていませんか? 毎日のように残業をしている、という状況があるのなら、キャパオーバーになっている可能性があります。
キャパオーバーは放っておくと、体調不良やうつ病などの原因になってしまうので、早めに対処していくべきです。
今回は、仕事のキャパオーバーについて解説します。キャパオーバーの兆候・サインから仕事でキャパオーバーになってしまう原因、キャパオーバーになってしまった場合の対策・対処法までわかりやすくご説明いたします。
仕事でキャパオーバーになっている兆候・サインは?
最近疲れていると感じるなら、仕事に原因があるのかもしれません。キャパオーバーの可能性もあるため、その兆候やサイン、キャパオーバーを放っておくとどうなるのか、を確認していきましょう。
仕事でキャパオーバーになる人はかなり多い
「新人の頃は、右も左も分からず必死で周囲に付いていこうと努力した」という人は少なくないでしょう。仕事の容量がわからず、残業が多かったという経験がある方も多いはずです。
仕事に慣れてくるにつれ、容量よくこなせるようになり、残業も減ったという場合は自分で仕事のやり方や量をコントロールできているということです。
しかし、どれだけ頑張っても仕事量が減らない、精神的にもストレスがかかっているという状態の場合は、キャパオーバーの可能性があります。キャパオーバーとは、仕事量が多過ぎて自分でコントロールできていない状態を指します。
人間は予想できないことや自分の許容量を超えることに大きなストレスを感じるため、この状態を放置しておくのは好ましいことではありません。
日本では残業が良いこととする文化が根強く残っているため、毎日のように残業をしているという人も少なくありません。これは新人に限らず、管理職でも同じです。仕事量が多過ぎて従業員がワーカホリックな状態になってしまう事情を抱えている会社もあります。
キャパオーバーになるとどうなる?兆候とサイン
もし自分がキャパオーバーかもしれないと思う場合には、以下の兆候がないか確認してみましょう。
- 連日残業でストレスがたまる
- 体調不良になる
- 感情のコントロールができなくなる
- 仕事を辞めたいと考えることが増えた
連日のように残業をしている場合は、仕事量が多いということです。時間内にこなせていないということですので、繁忙期でもない限りはキャパオーバーの兆候があります。
「最近胃の調子が悪い」など、体調不良がある場合も1つのサインです。残業続きで自分の体調を考える余裕がなくなってしまいます。これ以外にも、寝付きが悪い、朝起きられなくなった、疲れが取れない、と感じている場合にはキャパオーバーの兆候です。
特に悲しいこともないのに涙が出たという場合、精神的に参っている可能性があります。仕事が思うように進まずイライラしたり、いつもなら怒らないようなことで家族に当たってしまったり、など感情面で余裕がなくなってしまうことがあります。
このような不調を放置していると、最終的には「仕事を辞めたい」と考えるようになります。自分には能力がない、この仕事は向いていないと感じるようになっている場合は、キャパオーバーはかなり深刻です。ここまで思うことはなくとも、「会社に行きたくないな」と思う日が以前に比べて増えているなどの兆候がある場合は、キャパオーバーを疑うべきです。
仕事でキャパオーバーになってしまう原因は?
キャパオーバーになっていても、最初は「自分でなんとかできる」と考えます。しかし、頑張りすぎると余計に空回りしてしまい、状況は悪化します。キャパオーバーになる原因を理解して、改善の方法を考えていきましょう。キャパオーバーの原因が①自分にある場合と②周囲にある場合に分けてご説明します。
自分に原因がある場合
キャパオーバーの主な原因は自分自身への仕事への対応方法が下手か、自分の内面の問題です。以下の点につき、心当たりがないか確認してみてください。
- 完璧主義
- 優先順位をつけるのが苦手
- 真面目
- すべての仕事を引き受けてしまう
- 周囲の期待に応え過ぎてしまう
完璧主義の人は、細かな点にまでよく気がつきます。例えば、「この報告書はここを変えればもう少し良くなる」と考えたら、時間がなくても直しそうとします。完璧性を求めるあまりに時間がかかり過ぎ、時間内に物事を片付けられなくなってしまうのです。
「頼まれた仕事はどれも大事」と考えてしまう傾向にありませんか? これは優先順位をつけられない人の特徴です。実際に優先順位をつけようとしても、優先順位が高いものだらけになってしまい、上手に処理できません。この状態が続くとキャパオーバーになります。
どんな仕事でも誠実に真面目にこなす人もキャパオーバーになりやすいといえます。真面目なのは良いことですが、少しは楽をしても良いのです。すべてを完璧にこなす必要はなく、失敗しても良い気持ちを持って進めていくことも大切です。
「断るのが苦手」という人は、仕事を抱え過ぎてキャパオーバーになってしまいます。「あれやっといて」と唐突に上司からふられても、断ることはできません。仕事がどんどん増え続け、残業が連日のように続きます。仕事を引き受けすぎるのもキャパーオーバーの原因になるのです。
周囲に期待されていると思うと、その期待を超える仕事をしなければいけないと思っていませんか? 周囲の期待に応えようと頑張りすぎると、精神的に負荷がかかり過ぎてしまい、仕事が辛くなってしまいます。
周囲に原因がある場合
仕事にキャパオーバーを感じる場合、自分に原因があるケースもあります。しかし、周囲の問題や仕事環境の影響でキャパオーバーが生じている可能性も否定できません。以下の状況がある場合には、周囲のせいでキャパオーバーに陥っている可能性があります。
- 仕事を丸投げされている
- 仕事量が多すぎる
- 上司の仕事の割り振りが下手
- パワハラを受けている
「上司や同僚から仕事を丸投げされている」「新人に嫌な仕事ばかり回してくる」などの状況がある場合は、周囲に問題があります。あなたが真面目に対応することを利用して自分の仕事をしない人たちがあなたの状況を悪化させている可能性はあるでしょう。
そもそも仕事量が多すぎる会社もあります。どう考えても残業しないと成り立たない状況を新人・管理職に関わらず抱えている場合には、会社の問題です。中小企業やベンチャー企業などに多いですがマンパワーが足りない会社に起きがちです。本来であれば新しく人を雇うべきですが、金銭的な事情が原因で雇わない選択をしている場合もあります。
「自分以外の社員の中には楽に仕事をしている人もいる」という場合は、上司の仕事の割り振りが下手な可能性もあります。「君に成長してほしいから」という最もらしい理由をつけて、一番仕事を振りやすい人に任せている可能性もあります。管理職の問題であるケースも少なくありません。
客観的にみても「仕事量が多すぎる」という場合は、パワハラを疑うべきケースもあります。社内いじめの1つとして過大な要求を特定の社員に押し付けていることがあります。仕事量以外でも、自分へのあたりが厳しいなどの問題がある場合はパワハラの可能性もあるでしょう。
このように、職場環境が社員のキャパオーバーに影響している可能性もあります。自分に原因がある場合と合わせて、原因を探してみてください。
仕事でキャパオーバーになった場合の対策・対処法は?
仕事でキャパオーバーになっていると思ったら、改善できる対処法を実践していくべきです。自分自身に問題がある場合の対策と周囲に問題がある場合の対策を分けてみてきましょう。
自分に原因がある場合の対策
キャパオーバーの原因が自分にある場合には、以下を実践してみてください。
- 優先順位をつける訓練をする
- 上司や同僚にサポートを求める
- 自分の仕事量を6割くらいまで下げる
- 体調不良の場合は休みを取る
- 「仕事だけ」の人生にしない
まずは仕事の優先順位をきちんとつけるところから始めましょう。1日、1週間、1ヶ月単位でしなければいけないタスクを洗い出し、重要度順にこなしていきます。締め切りが早いものは優先度を上げるべきです。「そんな当たり前のことはやっている」と考える方は多いと思いますが、「1ヶ月に1回しかしていない」という人もいらっしゃるはずです。仕事の状況は毎日変化していくので、できれば毎日こまめに見直していくことが必要です。
優先順位をつけると、客観的にみても仕事量が多すぎることが明らかになるはずです。難しいと感じたら、すぐに上司か同僚にサポートを求めましょう。自分だけでなんとかしようとすること自体に問題があると気づいてください。
周囲の期待に応えようとし過ぎている人は、自分を過大評価する傾向にあります。忙しい時に仕事を任されても、「これくらいならなんとかなる」となぜかそのときだけ丼勘定になってしまいます。自分が考えている最大限の仕事量の6割が危険水域だと考えてください。責任感が強く、真面目だからこそ完璧にこなしたいという方は、放っておいても8割の仕事を引き受けてしまうため6割で考えるのがベストです。
体調不良の場合は休みを取りましょう。まずは体を休めないと、仕事ができません。自分に向き合う時間も必要です。「仕事だけの人生」になっているなら、これをやめて自分のプライベートにも少し目を向けてください。これだけでもストレスが軽減できるはずです。
周囲への対策
周囲に問題がある場合は、以下を実践してみましょう。
- 押し付けを拒否できる自分になる!
- パワハラやいじめの場合は、人事部に相談する
- 転職を考える
まず、仕事量がすでに多いと感じたら、仕事を投げられても拒否してください。周囲に自分が今忙しい、ということを知ってもらうことが重要です。断れない限り仕事は増え続けます。
パワハラの場合は、それでも断れないでしょう。この場合は人事部か法務部などの必要機関に相談してください。上司や同僚のパワハラはきちんと告発すべきです。内部が動いてくれない場合は、労働管理局や弁護士に相談する方法もあります。
上司の管理能力や会社自体に問題がある場合は、転職も検討しましょう。心身が壊れてしまうような会社ではあなたの能力を発揮することはできません。良い環境を求めるのも1つの選択です。
キャパオーバーを感じたら働き方を見直そう
キャパオーバーかもしれないと感じたら、原因はどこにあるのかを探し出し、自分にあった対処法を行い改善していきましょう。自分に原因がある場合は時間はかかりますが、少しずつ取り組むべきです。周囲に問題がある場合は、環境を変えることも含め、自分に負担がかからない選択をしていくことが大切です。